(仮訳)ヨーロッパおよびマカロネシア産O. parellaグループにおける別種:新組み合わせOchrolechia incarnata
Kukwa, M., Schmitt, I. & Ertz, D. 2018. Ochrolechia incarnata comb. nov. (Lecanoromycetes, Ascomycota), a distinct species of the O. parella group from Europe and Macaronesia. Phytotaxa. Available at: https://biotaxa.org/Phytotaxa/article/view/phytotaxa.371.2.6 [Accessed April 18, 2019] 【R3-06138】2019/4/18投稿

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3行まとめ

Ochrolechia parellaのシノニムとされてきた種を独立種と認め、新組み合わせOchrolechia incarnataとした。
本種はO. parellaに形態的に非常に類似するが、オリベトール酸を含む点が異なり、系統的にも異なっていた。
本種はおそらくオリベトール酸を含むことにより子器縁部髄層がC+赤色であることなどで特徴づけられた。

(新組み合わせ)

Ochrolechia incarnata (Leight.) Kukwa, Schmitt & Ertz
旧名:Pertusaria incarnata Leighton
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【よく似た種との区別】
Ochrolechia parella
スウェーデン、マカロネシアに分布する
岩上生地衣である
形態的に非常に類似している(同種とされてきた)
子器に粉霜を伴う
スポットテストの結果が共通する
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりイギリス、イタリア、ノルウェー、フランス、トルコ、モロッコ、ギリシャなどにおける分布が知られている
本種と異なり子器縁部髄層がC+でない
本種と異なり地衣成分としてオリベトール酸を含まない
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Ochrolechia antarctica
形態的に非常に類似している
地衣成分が非常に類似している
本種と異なりアイルランド、スウェーデン、カナリア諸島、ポルト・サント島ではなく南および南米南部などに分布する
本種と異なり地衣成分としてオリベトール酸を含まない
系統的に遠縁である(先行研究)
Ochrolechia africana
岩上生地衣である
子器に粉霜を伴う
子器縁部髄層がC+赤色
本種と地理的分布が異なる
本種と異なり地衣成分としてメチル化されたヒアス酸類を含む
Ochrolechia subpallescens
地衣成分としてオリベトール酸を含む
本種と異なりヨーロッパ以外の地域に分布する